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毎日、目の前の仕事に熱中するのみ! この仕事に出合えて生活にハリが出た the salon 伊豆高原 Hotels & Resort 山村珠紀さん

2024.12.17

宿泊業界で仕事をしたことがない、接客があまり得意でない…という理由から就職や転職を悩んだり、不安に思ったりしている人も多いかもしれません。でも実際、未経験で最初は接客の仕事が苦手と感じていた人でも、その後、現場で活躍している人は多くいます。今回はそんな宿泊業界未経験で転職した先輩の経験談をご紹介します。

北海道から伊豆へ移住。最初はアルバイトからスタート

今回お話を伺ったのは、伊豆高原にある隠れ家的なリゾートホテル「the salon 伊豆高原 Hotels & Resort」で働く山村珠紀さん。こちらの宿では特定の持ち場を決めず、スタッフがマルチタスクで仕事をするのが基本となっています。山村さんも朝食・夕食のサービスから、チェックイン・チェックアウトなどのフロント業務、そして客室などの清掃まで調理場以外のほとんどすべての仕事を担当します。

以前は北海道にお住まいだった山村さん。会社員や飲食店勤務などを経て、今のホテルのお仕事に就かれたのだそうです。

「もともと静岡県出身でしたので、たまたま地元の近くに帰ってきた形になりましたね。その間、飲食店に勤めたり、ライターの仕事をしていたりしたこともありました」

そんな山村さんのホテルでのお仕事は、現在の施設の系列ホテルで清掃のアルバイトからスタートしました。

「その頃は自宅で一人で仕事をしていたので、家にこもってばかりの仙人のような生活をしていて(笑)。街に出て少し人と交流した方がいいのではないかと思ったのです。でもいきなりバリバリ接客するのにはブランクがあったので、まずは清掃の仕事からと思いました。勤務時間や車で通勤できるなど希望していた条件にもぴったりだったので」

そこでの働きぶりが認められてその後、清掃だけでなく夕食のサービスなども担当するように。

「せっかく声をかけていただいたので、ありがたいなと思いました。これも人生の一つの流れなのかな、だったら乗ってみようかなと。特に宿泊業界で働こうと思って飛び込んだわけではありませんが、これも巡り合わせですよね。実際に働いてみると、お休みも取りやすいですし、残業もない。勝手なイメージですが、長時間労働で休みが取れないのではないかと思っていたので、それはいい意味で意外でした」

その後、「ぜひ社員に」と声がかかり、現在の施設に移籍すると同時に社員として勤務されるようになりました。

実は接客が苦手だった…。今はマルチタスクをこなす頼れる存在

落ち着いていて、長くホテルの仕事をするベテランスタッフといった雰囲気の山村さんですが、「以前は接客が苦手だった」というから驚きです。

「以前、飲食店で働いたことがあるのですが、最初は全然お客様の前で笑えませんでした。それが場数を踏むとだんだん慣れていって。やっぱり経験を重ねることは大事です。未経験だと、わからないことばかりで想像できないから、必要以上にドキドキしてしまっていました。よく考えたら、全然大した失敗ではないのに落ち込んでしまったり。でもいろいろなお客様や場面を経験するうちに、どういう風に対応すればいいのかわかってくるし、自分の対応スキルも高くなっていく。こればっかりは訓練と慣れですよ(笑)」

実際、未知の宿泊業界に飛び込むこと、施設を移籍して社員になることといった転機にも動じず、特に不安や心配な気持ちはなかったそうです。

「年を重ねて、これまでの人生でいろいろなことを経験してきました。会社員をしたり、主婦もしましたし、子育てもしました。それを経たおかげで、何か突発的なことがあっても『別に死ぬわけじゃないし!』と思って対応できます。そういう蓄積された経験があるから初めての仕事、初めての業界でも特に不安や心配といったことはなく、フラットな気持ちで飛び込めたのだと思います。これはもう、年を重ねてきた者の強みです!」

マルチタスクに関しても、特に大変とは感じていないと言います。

「いろいろなことをやらないといけないのではなくて、いろいろなことができるという気持ちですね。未経験でホテルで働いたことがないということは、どんな仕事があるかも知らないわけです。やってみる前から、得意とか不得意とか言ってやってもみないのは、とてももったいないと思います」

毎日出勤する職場があり仕事があること。それが生活のハリに

毎日「目の前の仕事に熱中するのみ!」と夢中で働いているとあっという間に1日が終わってしまうと話す山村さん。やりがいを感じる瞬間についてお聞きしてみると。

「特に何がというのはないです(笑)。ただ、毎日出勤する場所があって、仕事があって、その繰り返しというか積み重ね。でも今はそんな生活にすごくハリがあると感じています。大変なこともありますけど、やっぱり接客してお客様とお話が盛り上がると楽しいですし、宿の口コミを読みながらそれにお返事する時間も楽しいです。あとは、黙々と一人で露天風呂を洗っている時間も“無”になれて意外と好きな時間です」

今後についても「特に挑戦したいことなどはない」ときっぱり!

「今みたいに毎日熱中して、誠意を持って働くことで、どこかのタイミングで次の何かが現れるのではないでしょうか。清掃のアルバイトから、サービスの仕事もするように広がって、そこから正社員になったように。与えられたものをしっかり自分のものにして、精度を上げていったら、そんな風に声をかけていただけることもある。未来なんてどうなるかわからないですけど、そうやってどんどん進んでいくのではないかと思います」

最後に同じように未経験で宿泊業界へ飛び込もうとしている人へのアドバイスをいただきました。

「宿泊業界が未経験だとか、年齢がいくつだとか関係なく、誰でもこれまでの人生の中で何かしらの経験をしてきたと思います。その中に必ず仕事に生かせることがあるはずです。まだわからない、気づいていないだけで、それを一人ひとりが山ほど持っていると思うのです。だから、思い込みや枠に囚われて縮こまってしまわずに、どんどん挑戦してください。自分の可能性に意識を向けることで、未来は開かれると思います」


宿泊業界への就職・転職を目指す未経験者にとって心強い言葉ですね。ぜひ、自分の可能性を信じて、就職・転職活動に取り組んでみてください。

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■the salon伊豆高原 Hotels&Resort
〒413-0232
静岡県伊東市八幡野1253-25

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