リゾート/観光ホテル
HOTEL OOSADO
やってみたいがかなう場所 。誰かのためが自分の力になる
- 接客/サービス
- 調理人/厨房
- その他

今回は、佐渡汽船新潟港からジェットフォイルで約1時間、佐渡島にやってきました。
梅雨の晴れ間に海からのさわやかな風が抜けます。
佐渡汽船ターミナルがある両津港は佐渡島の東側のくびれ部分。「HOTEL OOSADO」は、
島の反対側、相川エリアの最西端に位置しています。

“利他”の精神で
みんながハッピーになるホテルを創り上げていく
最初にお話を伺ったのは、HOTEL OOSADOの女将を務める、八重田 かおりさんです。
HOTEL OOSADOは、全国28施設のホテルを展開する、サンフロンティアホテルマネジメント株式会社が
運営しています。
八重田さんは、HOTEL OOSADOだけでなく、サンフロンティアグループが京都で運営する2施設でも
総女将を兼任されています。以前は全く別の業界にいたという八重田さんに、
宿泊業界に至る経緯をお伺いしました。
「入社は8年前なんですよ。だからそんなに昔からいるわけでもなく、ホテルの経験者でもなんでもないんです。もともと不動産業で働いていて、その関係で今の会社に出会いました。その後ホテル事業を立ち上げるにあたって、『女性が必要だ』と声をかけられて、ホテルで働くことになりました。」
もともとホテルに泊まること自体は好きだったという八重田さん。実際に宿泊業界で働いてみてどうでしたか?
「やっぱりホテルって休むところ、楽しむところっていうイメージでしたけど、裏方っていうのは皆さんこんなに頑張っていらっしゃるんだなって。実際入ってみたら全然違いますね。ただ、反対に言えば、自分の理想のホテルを、どんどん自分の力で創り上げられるわけだから、そりゃ楽しいですよね!」
理想を形にしていくというのは、とてもやりがいがありそうです!
「もちろん提案したら、やり抜かなきゃいけませんけれど。この会社は人をハッピーにすることであれば、若い人でも、1年目の人でも『やりたい!』って言ったことに挑戦ができる会社です。」
『人をハッピーにする』。そこにはお客様だけではなく、地元の方々、そして働く仲間たちも含まれると言います。
「私たちは『地元の人とともに』という考え方を大切にしています。自分たちだけが儲かればいい、なんていうことは考えていません。もし、佐渡の人がアンハッピーになるようなことをしていては、何の意味もないですからね。だから、佐渡の皆さんをハッピーにするためには、まず佐渡のことを深く知る必要があります。朝食ビュッフェで提供している海鮮丼のように、佐渡らしさを感じられるものでなければ、訪れる人も楽しめませんし、地元も潤いません。私たちは、佐渡の魅力を最大限に活かし、皆さんと一緒に発展していくことを目指しています。」
お客様のためと、佐渡のため、どちらも大切にしているんですね。
「この会社には『仲間のため』という言葉もあって、仲間のために働くことも大切にしています。よくホテルでは、様々な部門が分業していて、時には部門間で意見の対立が起こることもありますよね。でも、このホテルではマルチタスクを取り入れています。だから、清掃員スタッフがどんな風に毎日清掃をしているのか、フロントスタッフがどうやってお客様と接しているのか。みんながお互いの仕事内容を理解しているんです。これにより、部門間の壁がなく、よりスムーズに協力し合える環境を作っています。」
お互いの仕事への理解が、仲間への思いやりにつながるんですね。
相手の気持ちを考えて行動するというのは、お客様への接客にも結び付いてきそうです。
新しく入る方にはどのような研修があるのでしょうか?
「研修はもちろん座学もありますが、どちらかというとOJTが多いですね。やっぱり現場で学ぶことが多いので、例えば2年生が1年生を教えるとか、2年生も教えることでさらに学びを深めることができます。1年生が何か知らないことがあっても、『自分もそうだったな』と教えてくれます。そのため、入社後はいきなり配属になります。そういうことが楽しいと思えるといいですね。」
同じ目線に立ってくれる先輩がいるのは心強いですね。
福利厚生はどのようなものがあるのでしょうか?
「当社には社員割引があり、現在全国に展開している28施設全てのホテルで利用できます。多くの社員が、ご家族へのプレゼントとして利用したり、友人と一緒に宿泊を楽しんだりしています。また、仲間が働くホテルを訪れることは勉強にもなりますしね。」
まかないも八重田さんが作ってくださると伺いました!
「一方的な愛なんですけどね(笑)。このホテルの場合は寮もあるし、食事もついているし、大浴場も使えるので、お金がかからないんですよ。」
ホテルと隣接する寮も拝見させていただきました。
一人暮らしに十分な大きさのお部屋に、家具や冷蔵庫なども備え付けられています。
お部屋にお風呂はありませんが、代わりに毎日温泉に入ることができるなんて、なんとも贅沢です。
ご飯はなんとお休みの日でもいただけるとのこと!正に至れり尽くせり。
初めての島暮らし、一人暮らしでも安心して過ごせそうですね。
お客様からの
「また会いに来たよ」を目指して
続いてお話を伺ったのは、今年新卒で入社された小原 弘郎さん。
現在はレストランサービスを中心に活躍されています。
小原さんがこの会社に入ろうと思った決め手はなんでしたか?
「やる気があれば何でもさせてもらえるところや、これからもどんどんホテルができていくので、チャンスも増えていくと感じています。大学でもともとホテルの勉強をしていて、宿泊業界を探す中で自分にすごく合っていたのでこの会社に決めました。」
先ほど八重田さんから、マルチタスクのお話をお聞きしました。
実際にホテルで働いてみて、印象はどうですか?
「私は全然厳しいということは感じなくて、それも楽しさのうちですね。メインはレストランなんですけど、手が空いた時はフロントに行ったりします。私はいろんなことが知りたいので、メイクの仕事などもやってみたいです。」
入社してすぐでも、様々な業務を学ぶことができるんですね。
この先さらにやってみたいことは何かありますか?
「八重田さんのもとでしっかりスキルを吸収し、将来自分が支配人になった際には、その学びを活かして、自分らしいホテルを創り上げていきたいと思ってます。」
八重田さんが憧れのロールモデルなんですね!
「八重田さんは常々『お客様をハッピーにすることを考えろ』と言います。私もその一心で、お客様にどうやったらハッピーになってもらえるかを考えています。レストランだと、夕食でお料理の説明をする際に、ただ説明するだけではなく、お米の知識を加えたりします。プラスして面白い話とかをすると、名前も覚えてもらえるし、『またこのホテルに来たい』って思ってくださるので。」
お客様に名前を覚えてもらえるのは嬉しいですね。
これから小原さんに会いに来るお客様がどんどん増えそうですね。
サービスするにあたって、試食会や勉強などもするんですか?
「試食会みたいな機会はあまりありませんが、厨房スタッフがどのような食材を使っているか教えてくれます。特に朝食ビュッフェは、まかないとして自分たちも食べられるので、実際に味わうことで、お客様にもっとリアルにおいしさを伝えられます。休みの日に、佐渡の食材を味わえるレストランへ行くこともあります。私はお酒をあまり飲まないのですが、勉強のために飲んでみると、やはりすごくおいしいと感じますね。」
八重田さんからも『仲間のため』、というお話がありましたが、厨房の方とも仲がいいんですね。
「仲はいいですね。例えばお客様が、生の魚があまりお好きじゃない方だったとき、厨房に伝えるとすぐに『分かった』と、快く別の料理や調理法に変えてくれるんですよ。」
残業や、お休みなどについても教えていただけますか?
「残業はそれほどなく、シフトの時間内で働くのが基本です。お休みも取りやすく、たまにまとめて取得することも可能です。」
まとめてお休みをとって、社員割引で沖縄旅行!なんてこともできそうですね。
でも小原さんは仕事の日の方が楽しいそうです。
「夕食のサービスをして、次の日に朝食会場でまたお会いして、『昨日ありがとう!』と言われるとすごく嬉しいですね。お客様に会えるのがすごく楽しい。休みの日だと、ああ、どうしようと思いますね(笑)」
この仕事が正に天職という感じですね!小原さんが支配人として活躍される日も、そう遠くはなさそうです。
都会を離れ、夕日と共に
人生にそっと触れるおもてなしを
後にお話をお伺いしたのは、主にフロント業務に携わっている村松 良子さん。
キャリア採用として今年の5月に入社されたばかりですが、フロントの中心スタッフとして活躍されています。
所作や言葉遣いがとても洗練されているので、入社したばかりと聞きとても驚きました!
もともとホテルの経験がおありなんですか?
「そうですね。もともと東京にある別のホテルで働いておりました。このようなラグジュアリーの形態ではなかったので、そこに関してはまだまだ勉強中で、みんなに教えてもらっているところではあります。」
村松さんはIターンとお伺いしました。
なぜ佐渡で働くことに決めたのでしょうか?
「前の会社のご縁で、忙しい時期のお手伝いで佐渡に来させてもらったんですよ。その時に街づくり団体をしている方たちとお会いしたのですが、すごく良くしていただいて、ここに引っ越そうと決めました。それが去年の夏なので、初めて来てからまだ1年経っていないですね。」
人とのつながりが深いのも、島ならではかもしれませんね。
形態は違うけれど、長い間ホテルに携わってきた村松さん。宿泊業で働く魅力って何だと思いますか?
「やっぱりお客様にお部屋を提供する仕事っていうところが、すごく特殊だと思っています。旅の目的も、いらっしゃるお客様も様々な中で、お部屋を提供するっていうことは、皆様の人生に少し触れさせていただいているような気持ちになります。そこはやっぱり特別な仕事だなと思います。」
一方で、以前は働く中でギャップを感じることもあったと言います。
「前働いていたホテルは、ビジネスメインのホテルだったので、例えば外まで見送りたいけど、そこまでのサービスはできなかったので、すごくもどかしい部分がありました。今はお客様の笑顔のために、お荷物をお持ちしたり、お客様の姿が見えなくなるまで手を振ったりといったサービスができます。これこそが私がしたかったおもてなしであり、お客様に喜んでいただけることが、私たち最大の喜びなんです。」
自分で考えたサービスでお客様をハッピーにすることが出来たら、喜びもひとしおでしょうね。
日々サービスを行っていく中で、印象に残っているエピソードなどはありますか?
「先日、台湾からお二人の女性のお客様がいらっしゃいました。お一人は日本語をお話しになり、お帰りの際にスタッフの名前を挙げてくださったんです。お話を伺うと、数年前に当館にインターンとして来られていたとのこと。その時お世話になったからと、ご友人と宿泊しに来てくださり、台湾のお土産までいただきました。お二人と楽しくお話し、一緒に写真を撮り、お見送りしようとしたところ、ご友人が残っていたお菓子を私に手渡してくださったんです。その心遣いに、思わず涙が溢れてしまいました。」
それぞれのお客様のためのサービスを、自分なりに考えてくれる。
村松さんのそんな姿が、お客様の心に響くんでしょうね。
新しく仲間になる方に、メッセージをお願いできますか。
「ホテルの仕事は本当に楽しいです!この仕事を通して、私自身の世界も広げられるし、そして何よりも、お客様からは私の知らない世界を教えていただけます。佐渡は、この海の透き通った青さを一度見てしまったら、私はもう虜になってしまいました。また、お魚も、果物もおいしいですし、四季の見どころがそれぞれあって、本当に住めば都っていう感じの島ですね。」
佐渡の西海岸に位置するHOTEL OOSADO。
「ホテルから見える海に夕日が沈むので、太陽にお休み、また明日って気持ちでいつも夕日を見ています。」
と、村松さん。
夕日に見守られたこのホテルには、お客様、佐渡の人々、そして仲間を大切にしながら、
誰でもチャレンジできる環境がありました。
金山が世界遺産に登録され、益々盛り上がりを見せる佐渡島。
人の笑顔を見るのが大好きな方、ハッピーにすることが大好きな方、
「HOTEL OOSADO」でお待ちしております!
(取材・執筆:藻谷 美月)
もしも、この宿ではたらいたら?
近隣情報
- 家賃相場
- 1K〜1DK(5.2万〜5.9万)
- 買い物
- コンビニ(車で4分)、スーパー(車で4分)
- その他施設
- 病院(車で8分)、小学校(6km)
- 交通情報
- 両津港から車で50分。路線バスは本線相川行き佐渡市相川支所より車で4分
自治体情報
ギャラリー
基本情報
数字で見る
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平均残業時間
9時間
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年間休日
105日
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スタッフ数
45名
- 企業名
- 株式会社ホテル大佐渡
- 企業所在地
- 〒〒952-1583
新潟県佐渡市相川鹿伏288−2 - 施設名
- HOTEL OOSADO
- 客室数
- 72
- 従業員数
- 55
- 設立
- 1964年5月
- 従業員寮
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・施設から徒歩0分、家具家電完備
・初年度無料、2年目1万円負担、3年目以降家賃の半額 -
- 家賃補助
- あり(月1万円の補助)※正社員のみ
- アクセス
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