仕事
接客経験だけじゃない! 宿泊業界で活躍できる意外なスキル
2024.10.02
仕事を始めて、やはり最初に参考にするのは一緒に働く上司や先輩の接客です。接客スキルの高い人の仕事ぶりを間近で見て、良いと思った点はどんどん自分の接客に取り入れていくようにするといいでしょう。また接客するなかで分からない点や対応に困ってしまった時も、積極的にそのような人たちに相談し、早めに解消する習慣をつけてください。
接客スキルに関しては、個人個人で学び、身につけていくのが基本のようですが、大規模施設やチェーン系のホテルなど、施設によっては新人時代に接客に関する研修が行われたり、マニュアルが配られたりする場合もあります。
そこでは実践的な接客スキルを学ぶというよりも、クレーム対応などについて学ぶ内容のものが多いようです。それによって、「今回はこのパターンのクレームだから、このような対応・報告だな」と想定し、スムーズな対応ができるようになります。
お客様に喜んでもらえるような接客をするだけではなく、トラブルの際にいかに迅速に適切な対応ができるのかも大事な接客スキル。接客の基本としてそのような対応をしっかり身につけておくことも大切です。
また日々の仕事の中で「メモを取ること」「接客の振り返りをすること」も重要です。
気になったことはその場でメモしておく。それ以外に上司や先輩、お客様から言われた何気ない一言、そして自分だけでなくほかのスタッフの接客で気づいた点なども書き留めておくとよいでしょう。それが振り返りの材料になり、その後のスキルアップのヒントになるからです。
またただ書くだけでなく、それについて振り返る時間を作ることも重要です。自分やほかのスタッフの接客について書き留めたことの何が問題だったのか、もしくは何が良かったのかを考えてまとめることで、それを実際の接客に生かせるようになります。
それ以外に、本を読むというのも効果的な方法です。直接、接客の技術的なことについて書かれたものもあれば、モチベーションや心構えなどもっと全般的な内容のもあります。視野を広げるという意味でも、気になったものをいくつか読んでみるとよいでしょう。
ここでは、先輩やお客様からの言葉が接客に対してあらためて考えるきっかけになったというエピソードをご紹介します。
これはAさんが先輩からかけられて大切にしている言葉。それ以来、この言葉を常に忘れず、真心をもって接客することを心がけるようになったそうです。
こちらはBさんがリピーターのお客様から言われた一言。例えば外出先から宿泊先に戻った際にスタッフはお客様に「おかえりなさいませ」と声を掛けます。でも人によってはもっとラフに「おかえりなさい!」「おつかれさまです」「お仕事順調ですか?」といった声がけを好む方もいます。この方はまさにそんな「おかえりなさい!」を求める方だったのです。Bさんはこの時に、お客様は十人十色で一人として同じ接客を求めている人はいないということを学んだそうです。
これ以外にも、先輩方からこれから宿泊業界で働きたいと思っているみなさんへのアドバイス、応援メッセージをいただきました。
「個々に得手不得手があると思いますが、場数をこなせばある程度の水準には達していくものです。だから積極的にどんどん自身で機会をもらっていってください」
「お客様には『私のファンになってもらう』くらいのつもりで。最初は見た目からでもいいと思います。きれいな人やスマートな人に接客されるのが嫌な人はいないと思います。身だしなみのマニュアルなどを参考に『自分色』をほんの少しプラスしてみましょう」
「技術的なスキルは後からいくらでも学べますが、何よりも大切なことは真心を持つこと。どんなにきれいな所作でも、真心がなければ形式的で冷たく感じられます。真心があれば、相手を思い、緊張もほぐれ、それは必ず相手にも伝わります」
「プライベートで得た情報は、存分に接客に生かしていきましょう。道案内のついでに『この前プライベートであそこに行きましたが、楽しかったですよ』など、実体験を交えて説明すると、一気に信用してもらうことができます。私も意識的に取り入れていました!」
いかがでしたか? すべて実践するのは難しいかもしれません。特に最初は仕事をこなすだけで精一杯になってしまいがち…。でも少しずつ取り入れていくことで、すぐにではありませんが、接客スキルが磨かれていくはずです。ぜひ一つからでも取り入れてみてくださいね。